孫さんと佐々木さんの「光の道」対談の感想

孫正義社長の「光の道」論、5時間にわたり炸裂、Ustreamなどで生中継

孫さんと佐々木さんのUstream対談を改めて見ました。
「光の道構想」の実現について、政治家ではなく、こうした民間企業の代表が語っているというのはすごく興味深いです。
対談のまとめについては、他のブログやニュース記事などで書かれているので、
対談を見ながら、個人的に興味を持った以下の3点について考えてみることにします。

1.国策としての光の道構想について

孫さんが掲げるFTTH網の活用方法は、「電子教科書」「電子カルテ」。
この2つの活用推進については、国家が取り組んでいかなければならない。

この点については、佐々木さんも同意見だったと思います。
私もこの2つの活用例については同感で、「医療」「教育」という人間らしく生きられる土壌となるものは、国家が主導しなければならないと考えています。

教育面では、学生の立場からしても、

  • 重い教科書を持ち運ぶ必要がなくなる
  • 習熟度に応じて、教科書を選ぶこともできる
  • 教育の理解度を教師や親と共有しやすい

など、電子教科書化のメリットはすごく大きい筈です。
ただ、確かにiPadのような、利用者が簡単にITを活用できるデバイスが登場してきましたが、同時にそれを活用して授業を行う教育者の育成など、国内のITリテラシー向上が急務ではないかと思いました。つまり、「国民全体のIT知識を底上げすることが必要だ」と思う訳です。
これは、電子カルテについても同様で、家庭でカルテを見れるようになったり、医者とのコミュニケーションができる環境ができたとしても、それを扱う利用者のITリテラシーが低ければ、最低限の活用しかできないのじゃないかと懸念しています。
情報を提供するのはFTTHのようなインフラであり、iPadのようなデバイスであると思います。ただ、最終的に収集した情報を判断するのは人間というのを忘れてはならないのではないでしょうか。

2.日本の将来構想について

対談を見ていて、二人とも本当に日本のことを考えているんだと思いました。
また、それを見ている視聴者のコメントを見ても、「日本はこのままではダメだ」ということが伝わってきました。

自民党や民主党などが選挙のたびに、マニュフェストを掲げていますが、どうしても3~5年ぐらいの将来構想しかないように思えます。
選挙という国民判断がある以上、どうしても5年ぐらいの構想しか責任が取れないのでしょうが、かつての所得倍増化計画ぐらいの大きな政策を見てみたいものです。
その中で、光の道構想は日本の10年20年先の構想ともいえるもので、今後ぜひとも検証していって欲しい構想だと思います。

3.ソフトバンクのSIMロック方針について

ソフトバンクのSIMロック方針について、かなり納得できるコメントでした。
800MHz帯域の規制解除がされれば、SIMロック解除に応じる可能性があるというのは期待しておきたいです。

また、海外を見てみると、確かに2Gの端末ではSIMロックフリーとなっているが、実は3Gの端末はSIMロックがかかっている機種が80%というのも新しい発見でした。
それ以上に、 「ソフトバンクが800MHzを利用できない以上、基地局の維持コストが大きくなり、NTTと対等な競争ができない。NTTに対抗する武器としてSIMロックを使う」 上記の方針は、企業経営者としてすごく当然の内容だと思います。
割り当てられる周波数帯域に不利があるソフトバンクが、利用者へ提供するサービスでカバーしようとする戦略上、やむを得ない方針ではないでしょうか。
一度社会インフラを握ったものが、数十年先においても影響力を発揮するということを改めて感じました。
対談の最中に、佐々木さんが、「政策の決定プロセスはオープンでなければならない」と語っていたのが印象的でした。
次回は、政治家を含めての光の道構想に関する対談を見てみたいです。